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ユニサカメンバーインタビュー企画~第6弾~(林草太郎)

2020/1/19

『ユニサカメンバーインタビュー企画』
~第6弾~

 

 

インタビュー
林 草太郎(はやし そうたろう)
所属:元慶應義塾体育会ソッカー部
生年月日:1995年5月22日
出身校:清水東高校

 

インタビュアー
高原 歩希(たかはら ほまれ)
所属:早稲田大学ア式蹴球部2年
生年月日:1999年10月19日
出身校:早稲田大学本庄高等学院

 

 

(高原)本日はよろしくお願い致します。

(林)よろしくお願いします。

 

(高原)まず始めに、ユニサカの創設メンバーの一員とのことですが、創設に至った理由を教えてください。

(林)ユニサカ創設当時、僕は慶應義塾大学ソッカー部の副務をしていました。その頃に、夏彦(当時の代表理事:渡辺夏彦)から「早慶戦を満員にしない?」というお誘いを受け、そこから始まったと記憶しています。ちょっと美化しているかもしれませんが(笑)、そのときはとても突飛なことだと思いました。なぜそのようなことをやるのか聞いてみたところ、早慶戦を満員にするのは1つの目標であるけれど目的ではなくて、早慶戦を満員にしてそれで大学サッカーに注目が集まり、そこに対して価値がついて協賛がつくようになれば、更に強化に回せるお金も入るのではないかということでした。早慶戦を満員にしようと言われても正直本当の話かよってなると思いますが、夏彦の話を聞いたら確かにできるような気がしてきたんです。これは夏彦の魅力の1つでもありますね(笑)。自分は主務・副務もやっていましたし、もしやるならばトップを目指してやりたいなと思ったのが、誘われたきっかけ、始めたきっかけ、自分もやろうと思ったきっかけですね。

 

(高原)創設当時から現在とで、大学サッカーに対しての課題意識みたいなものに変化はありますか?

(林)それで言うと今も当時も変わっていなくて。年間を通して様々な公式戦、選抜などそのような強化面は学連中心に行われていているのですが、それに終始している気がします。各大学の取り組みであったり、その部活が何をやるのか閉鎖的で周知されず、価値観が固まっていると思います。ただ、それを継続的にできますかと言われたらやはり学年が変わるごとにどんどん色が変わっていきます。そこは今と全く変わらないと思いますね。

 

(高原)当時、横の繋がりみたいなものは感じていましたか?

(林)そうですね。ただ、ユニサカがやろうとしていたことは、大学サッカー・大学スポーツといえば「早慶戦」、もっと言えば日本のサッカーと言えばというレベルのところまで突き抜けて1つ風穴を開けることでした。早慶クラシコが1つのモデルとなって他校に展開していけば自然と広がっていくというような考え方をしていたのであまり横の繋がりには特化していなかったように思います。その代わり、他大学の人であったり、サッカー部じゃない人とも積極的に色々な話をしていました。

(高原)実際に早慶戦をやってみて、成果を感じたり、風穴を開けられたという実感はありましたか?

(林)正直、満員という数値的な視点から見ると人数としては思ったより入りませんでした(約12,000名)。ただ、このような学生の団体を部に認めてもらいつつ、結果を残していくという経験をユニサカという団体でできたことは1つ成果があるなと感じました。
もう1つ、世間的な意味合いで言うと協賛面での成果を感じました。以前まではOBOGの方々の企業から協賛を頂くことしかできていませんでしたが、一般的な企業へお願いできるようになり、そのようなところでは風穴を開けるまではいきませんが、風穴はここだというか、ここを掘っていけばもっと良くなると見つけられたのは大きかったです。
2019年は平日開催にもかかわらずあれだけ入場者数も増えていて、あれだけ集まるのはやはりすごいと思いました。平日と休日でどれだけ影響がでるのかはまだ分かりませんが、右肩上がりに増加しているのではないかなと思っています。

 

(高原)現役時代、どのような志でユニサカの活動をしていましたか?

(林)大学サッカーをより良くしたいというのはありました。それは大学サッカーが好きだからというよりは、自分がいた環境だからですね。自分がいる環境で自分がやっていることは、自身が大学サッカーに在籍する間には開花することがないことですが、ユニサカという団体が立ち上がって早慶戦をやり始めたのがキッカケで、「大学サッカーってこうだよね」とか言われる存在になれたらいいなと思っていました。それはやはり自分が所属していた慶應義塾大学に対してもそうですし、ソッカー部という存在に対してもそうです。自分が所属している組織が長期的に見て発展していくというのはすごく良いことだと思いますし、自己満足かもしれませんが、そのようになってほしいなと思いやっていましたね。

 

(高原)夏彦さんの影響を受ける前から、草太郎さん自身には大学サッカーに対しての課題感というものはあったのですか?

(林)うーん。部自体を良くしたいとは思っていました。自分は副務(後の主務)にも選ばれていましたし、学年の中ではある程度みんなから信頼を頂いていたと思っています。それってどのような評価なのかなと考えた時に、部内で仕事をちゃんとやっていましたかとか、真面目にサッカーやっていましたかとか、人に対して厳しく言えますかとか、その程度のレベルでしかないと思いました。自分は静岡県清水東高校出身だったのですが、慶應のソッカー部だったらサッカーのレベルだけではなく、部としての内面的なレベルなども高いものだと思っていましたし、高いものであるべきだと思っていました。だからこそ何か少し感じるものはありました。主務・副務として何か成し遂げたいとは思いつつ、競技として結果出したいところもありました。それなりに葛藤していましたね。主務・副務はやはり顕著だと思うのですが、その組織で選ばれた人なのでその組織の価値観でしか選ばれていなくて、そのような意味では自分もソッカー部の価値観に染まっていたなと思います。夏彦の話を聞いて、自分が今までやってきたものがとても内向きだと気付かされましたし、逆に内向きな話の中で価値があることもあるし、それをもっと外向きな話でやれることもあるのだなと気付いたのがすごく大きいかなと思います。

(高原)やはり外部からのソッカー部の印象と、内側に入ってわかることにギャップみたいなものってありましたか?

(林)それは正直ありました。偉そうに言っているわけではありませんが、組織に対しても所属している自分に対しても感じていました。このままだと何も残らないし、高校時代と全く同じではないかというのはすごく思っていました。そうなったときに、もっと自分がやるべきことはあると思うし、やらなければいけないし、これだと今までとあまり変わらないだろうなと考えた期間もありましたね。

(高原)大学の単調な感じに違和感があったと仰っていましたが、高校のときからそのようなものは感じていたのですか?

(林)そこまで思っていませんでしたね。高校の時にはキャプテンをやらせて頂いて、文武両道と言われる高校でサッカーをしていたことに満足していた自分もいました。それで高校時代はただ与えられた役職がある中で、与えられたことをやっていただけでした。指定校推薦で大学が決まったのでサッカーを続けるか否かを考える期間もあったということもあり、サッカーをやる意味などを考えることができたので、それが大学でそのように考えるようになった一因なのかなと思います。

(高原)大学でサッカーを続ける決断をした理由というのは、高校でやりきれなかった部分もあるからですか?

(林)そうですね、と言えたらすごくかっこいいと思うのですが…(笑)正直うちの高校は指定校推薦で大学へ進むなら選手権までサッカーをやって、大学でもサッカー部に所属するという風潮がありました。最終的には割と流れに身を任せてみたいな感じになってしまった事実があります。

 


(高原)社会人になってもユニサカをサポートしていますが、大学生の頃からずっとユニサカに関わり続ける理由みたいなのはあるのですか?

(林)それで言うと、先ほど述べた自分が所属していた組織が、というところが1つあります。
もう1つ言えるのは、ユニサカの活動をしていく上で協賛企業の方など色々な人にお世話になったことが言えますね。色々な人に支えられながらやったということもあり、学生の思いに賛同してくれた社会人の方々の協力があったからこそ達成できたという実感があります。だから、しっかりと恩返しをしたいと思っていますし、学生をサポートしたいという思いを引き継ぐというか、しっかりと返したいなと言うのはあります。

(高原)社会人になって、社会人という立場からユニサカを見た時にどのように映っていますか?

(林)良い意味で、もっと周りの目を気にせずにやってほしいなと感じますね。求められたことをやればある程度評価されるというのもあって、おそらく周りから求められるものとか現状問題として見えているものを解決することは、誰しもがやろうとすることだと思います。それをしっかり実行できるかという意味ではとても差が生まれると思うけれど、もっと一歩踏み込んだ話をして良いのかなと思いますね。偽善とか夢とか言われがちなことでも、それを本気でやって突き抜けるということは
「自分たちが大学サッカーを変えていく」
というユニサカのフィロソフィーと同じような形で重要なものだと思います。もちろん周りの目を気にしなければいけないところもあるけれど、気にしすぎずにやってほしいなというのはあります。

(高原)確かに、学生の立場からだと社会人の方に気を使ってしまい、要求だったり発言をためらうことは私自身あります。

(林)学生であることが、自分をディスカウントする要因だと思わなくていいと思います。学生だからこそ言っていいこともあると思います。ただ一方で、学生だからと見られないようにしなければいけないところもあります。この線引きをしっかりして礼儀正しく一人の人間としての対応をしていれば学生だからというのを悪い意味で使う必要はないと思います。だからこそ、もっとワガママにやって良いと思うし、どんどん要求していくべきだと思いますね。そしてそれを周りが応援したくなる団体になってほしいですね。

 

(高原)最後に、草太郎さんにとってユニサカを一言で言うと何ですか?

(林)「自分をワガママにさせてくれる団体」かな。さっきの話とも通じますが、それこそ自分自身とても内向きの価値観で話していた時期もありました。でもそれを気づかせてくれたのは夏彦とかユニサカの人たちでした。やり続ければ偽善とか夢とか思ったことが目標になるし、できるかもしれない。それを気付かせてくれた場所でもあり、それがあるからこそ応援される組織になるのだと思いますね。

 

(高原)ありがとうございました。

(林)ありがとうございました。

 

 

次回の記事もお楽しみにしてください。
それでは失礼します。

 

 

【次回告知】
2020.1.25(土) リリース
インタビュー:渡辺夏彦