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ユニサカメンバーを知る!インタビュー企画第一弾(林草太郎)

2017/10/13

インタビュー
林草太郎
慶應義塾体育会ソッカー部4年主務
1995年5月22日生まれ
清水東高校出身
ポジションはDF
ニックネーム:そうたろう、くさ

インタビュアー
須原健太
ニックネーム:ぽんた
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『ユニサカメンバーを知る!インタビュー企画第一弾』は、ユニサカ副代表であり体育会ソッカー部主務の林草太郎さんにインタビューを実施しました。
この企画は、インタビューを通してユニサカメンバーの生い立ちや素顔を知ってもらい親近感を持ってもらうこと、ユニサカや大学サッカー・スポーツに対する熱い想いを語ってもらい、ユニサカに賛同するファンを増やすことを目的としています。

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ぽんた(以下ぽ):本日はよろしくお願いします。まずは簡単に自己紹介をお願いします。

草太郎(以下草):慶應義塾大学商学部4年生、林草太郎です。
僕は父親の影響でサッカーを物心ついたときからずっとやってきました。サッカーは自分にとって遊ぶツールのようなもので、幼稚園のころからサッカーを通して友達を作ったし、3つ上の姉と1つ下の弟と3人で日が暮れるまでボールを蹴っていました。

それから小学校、中学校、高校とサッカーを続けてきました。高校では内田篤人選手の出身校としても有名な清水東という学校のサッカー部に入ってキャプテンを務めました。毎年指定校推薦やAO入試で慶應に行く選手がいたので、その流れで指定校で慶應に入り、ソッカー部に入部しました。

これは今のユニサカの活動にも繋がってくるのですが、高校時代の自分自身について思うことがあります。それは、ただ単に文武両道という言葉で片付けてしまっていた自分に対する問題意識です。それと今周りに対して感じている問題意識が合わさって、ユニサカに熱く取り組んでいる理由になっています。

ぽ:「文武両道で片付けてしまった」というのはどういうことですか?

草:中学まではクラブチームでサッカーをやっていたので、自分がサッカーをやる環境と学校で勉強する環境が離れていました。クラブではサッカーが評価され、学校では勉強が評価される。だからこそ両方で評価を取りたいと思ったし、それぞれを別のものとして本気で頑張れました。

高校に入るとそれが一つになって、「部活でキャプテンをやっているのに勉強も頑張っているね」とか「勉強すごいのにサッカーも頑張ってるね」など、関係が繋がり、自分の中でどっちつかずになってしまいました。文武で妥協し合っていたんですね。

周りから言われる「文武両道ですごいね」という評価に、自分の意志が全くないまま、それで良いんだと感じてしまっていたことに対する後悔があります。周りから評価されることが正解だと思っていたので。大学に入り、これが終わればサッカーを辞めると考えた時に、周りの評価を気にして何かをやっても、自分が得られるものは結局無いというか、違うところにあるなと感じました。

ぽ:そう思う原体験みたいなものがあったのですか?

草:高校サッカーの最後の試合が終わった時に、大学でサッカー続けるのやめようかと本気で悩んだことがありました。というのも、最後自分たちの引退が決定した時に全然泣けなかったんです。

この話をするのは、すごく恥ずかしいのですが、最後の大会のリーグ戦で1試合目に負けてしまい、2試合目は最低でも引き分けないと引退が決まるという試合。途中まで負けていて、自分のパフォーマンスが悪くキャプテンなのに途中交代させられてしまいました。ベンチでも応援したのですが、ベンチから審判に猛抗議してイエローカードをもらってしまい、累積で次の試合にも出れなかったんです。結局その試合も負けて引退試合。ベンチにもはいれませんでした。

その引退試合の後も、全然思ったほど涙が出てこなくて、高校3年間でやってきたことはこれなのか、と思ってしまったんです。その時、周りからの評価だけを気にしてやっていくとこうなってしまうのだ、と本気で思いました。自分が勉強を言い訳にしていなかったら、もっとサッカーを頑張っていただろうし、勉強も違う方向で頑張れたかもしれない。周りの評価に乗せられても、自分の感情は全く満たされないと感じました。

自分が何の為にやっているのかという「目的意識」と、やっていることに対してちゃんと跳ね返ってくるものがあるかという「張り合い」の部分。これがないと、最終的には負けても泣けないし、勝っても喜べないと思います。そしてそれは僕だけではないと思います。

だからこそ、今は自分が目的意識を持ってやりたいと思えること、例えば大学サッカーを変えたいという思いを持って、ユニサカにも部活にも取り組んでいます。

ぽ:大学サッカーの変えたい部分とはなんでしょう?

草:慶應のソッカー部は周りからすごいねとよく言われます。慶應義塾大学は日本の大学の中でもトップレベルの大学ですし、サッカーも体育会の中でメジャーなスポーツです。でも実際に自分が入ってみて、「もっとできるでしょ」と思う部分があります。

サッカーにせよ、勉強にせよ、それ以外のことにせよ、本当に目的意識を持って取り組んでいる人がいるのかと言えば、(自分自身が把握できていないだけかもしれませんが)多くはないと感じます。大学は自分で考えて行動を起こすことができる環境が揃っていて、それが高校やプロのJリーグの選手との違いだと思います。

ただ環境を与えられてサッカーをしていたり、なんとなく日本一や関東一を目指すということだけでサッカーをやっているのであれば、高校時代と変わりないし、プロにならないならやる必要はないのでは?という意見はもっともかもしれません。そこで僕は「慶應の体育会ソッカー部たる人間とはどういう存在なのか」を問い直したいと思っています。

ぽ:草太郎の中で「体育会ソッカー部の人間」の定義はどういうものですか?

草:もっと自分の枠組みを超えて良いと思っています。「自分は一部員だから、ただ与えられた練習に出て、与えられた役割なり仕事をこなすことで、部に貢献する」という考えでも良いのですが、ユニサカの活動のように「大学サッカー全体のことを考えてみましょう」とか、「選手だけど早慶戦を大きくして盛り上げてみたいから運営面もやりたい」など、「選手」という与えられた役職の中だけでなく、大きな視点で取り組んでほしいです。もっとできることはあるはずだし、そこに制限はないと思っています。だからこそ、もっと主体的に動ける部員が増えて欲しいと思うし、自分自身もそうなりたいと思います。小さなことでも良いので、どんどん発言したり行動する人が増えないと、ユニサカが目指すものは中身の伴わないものになってしまいますし、ソッカー部は強くなりません。

ぽ:大学サッカーのビジョンや理想像というものはありますか?

草:大学サッカーの練習環境はすごく整っていると思います。それは卒業してからも金銭的援助やなんらかの形で部に関わってくださるOBの方々のおかげです。一方でOBに依存しすぎているというか、パワーバランスがOBに傾いており、「OBの下にいる学生」という面が見られることもあります。OBに対する不満では全くなくて、本当に大事な存在で感謝しているのですが、OBや大学本体とのパワーバランスを整えることで、もっと学生が学生主体になれるのではと考えています。OBの方々のパワーうんぬんではなく、単純に部員が主体的に動く部分を増やして結果的にバランスを整えたいです。主体的に動ける環境、部員がいることが体育会の社会的価値を深めていくのではないかと思っています。

また、大学サッカーが社会的に一目置かれる存在になって欲しいです。大学サッカーにいる人材が他にはなかなかないものになって欲しいです。高校サッカーが与える青春の感動や、プロの技術力の高さによる熱狂もそうですが、大学サッカーにしかできないものをやっているからこそ、大学サッカーをやっている人ってすごいよねと言われるようになりたいです。

大学サッカーを変えるとか早慶戦を満員にするとか、できない・限界と思われていたこともやればできるということを証明したいです。それは社会に対しても、自分に対しても。そして副次的でもいいので、それに続こうと思える人が出てくれれば嬉しいです。

ぽ:話は変わって、今のユニサカでの役割を教えてください。

草:副代表を務めています。早慶戦で言えば、早慶両部との橋渡し役、協賛金の獲得や運営面といったビジネス面、あとはテレビの放映など、予算面や運営面に幅広く携わっています。

ぽ:選手もやりつつですよね。忙しくないですか?

草:選手、主務、ユニサカ、就活と、大変な時期はありました。でもそういう時期が一番楽しいです。高校時代は勉強とサッカーだけやっていればよかったのでラクでしたが、自発的に考えてあれもこれもやらなきゃいけないって思う今が一番楽しいと感じます。今の楽しさが自分にフィットしていますし、こういう時のほうがうまく行くこともあるんですよね。かけられる時間は減っていくんですが、集中力が上がったり切り替えができるようになるんですかね。でも、就活は少し焦りました笑

ぽ:ユニサカは今後どういう組織になっていって欲しいですか?

草:ユニサカは現在、早慶クラシコプロジェクトを終え、大学スポーツ国際デーシンポジウムの運営に動いています。また唯一の学生としてNCAA創設に向けた学産官連携協議会にも参加しています。思い描いていたよりも相当早いスピードで活動が広がり、理念に沿った活動内容の検討も繰り返しています。その中で常に大学スポーツの魅力は何であるかを追究しそれを体現する組織であって欲しいと思っています。

ぽ:最後に今年の早慶戦を振り返って感想をお願いします。

草:早慶戦は全部員が何かしら感じるものがある舞台であると思います。社会に対して大学サッカーの魅力を伝える起爆剤になることはもちろんのこと、体育会という組織の中でも、部員が主体性を持つための起爆剤になる試合にしたいと思っていました。それが大学サッカーの魅力を高めることにも繋がりますし。

スタジアムで熱狂して、部員や観客を含め様々なバックグランドを持った人が一体感を感じるということ、それがスポーツの魅力であり、そしてそれを大学生が作っているということが、早慶戦ならではだと思います。特に早慶生に関して言えば、自分と同じ学校に通っている学生がそういうものを作っている、その舞台に立っているということに対して、何か思うところがあって欲しいし、それが得れるような早慶戦にすることが目標でした。
しかし実際は目標動員数には遠く及ばず、結果的には大きなインパクトを残すことはできず、様々な施策に対して賛否両論が出ました。それでも「早慶戦運営で何を目指すのか」「早慶戦の魅力は何なのか」を問いかけることはできたのかなと思っています。それを後輩が感じて何かしらの形で来年さらに磨きのかかった早慶戦がみたいですね!

ぽ:ありがとうございました。

草:ありがとうございました!